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契約的束縛・過ぎ来し方(すぎこしかた)のメモリー
第4章 メモリー本郷

女の快楽という言葉に待っていたかような先生が素早く動く、ずっと後方に控えていた男に指示を出し、男はすぐに縄と張り型と呼ばれた木材で出来た男性の性器を模したディルドだったか? それを先生に手渡した。
「快楽と言ったが濡れていなければ挿入りもしない」
「それは……」
先生の手は軽く捲り上がっている浴衣の裾をかき分け、多分オマ〇コに触れたと思う。
「すでに濡らしていたか」
「あぁ……」
「この張り型と挿入し股縄をする」
「ありがとうございます」
縄と張り型を持ち女を縛っているのだろうが俺からはほとんど見えてはいない、縛りは全て浴衣の中で行われるようだ。ただ張り型を挿入したのだろう、その時だけ女が大声で鳴いた。
「動くな。動けば縄が躰に食い込む」
「でも、でも、あぁむり……です」
「仕方がない」
股縄だったか? その縛りで余ったであろう下に垂れていた縄を再び持ち、先生はその縄を背中の縄に括り付けてしまった。縄のせいで更に捲り上がった浴衣、それでも肝心の部分は微かに見える程度。チラリズム……それを計算したような縛り方、男が一番好む方法とも言うな。
「これでお前は快楽を取れば縄の痛みが、痛みから逃げれば快楽を失う。どちらを取るかはお前次第」
「私……次第」
「そうだ。これ以上なにもせん、葛藤に葛藤を重ね自分で選択するんだ」
女にそう言った後、先生はこちら側でない椅子に座り動こうとはしない。女の選択次第は本当のことらしい。

