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縛られたい
第14章 ささやかな誤解、そして別れ〜まりあ
あの夜をきっかけに、
また、阿部さんと当たり前のように愛し合う日々が戻ってきた。

まだ生理が不順で、
でもコンドームをつけてもらうと違和感と痛さがあるので、
不安な時は外に出すか、
お口に出して貰うようにしていた。


お腹の傷はやっぱり、いつまでも痛かった。
外側もだけど、内側も痛い感じだったけど、
心配されるので、なるべく大丈夫な顔をするようにしていた。





そして、薔薇の花束のことより、
更地になっていた家のことが引っかかっていた私は、
離婚調停の時にお世話になった弁護士さんに連絡をして、
元夫側の弁護士さんの連絡先を教えていただいた。

阿部さんにはなんとなく、内緒にしていた。


電話をしてから、手土産のお菓子を持って訪問した。

確かに当時、お会いした結構ご高齢の弁護士さんだった。


元夫と偶然再開して程なく、
名前のない花束が毎週届くようになったことを伝えて、
何かご存知ですかと尋ねた。


暫く沈黙した後、
「花は…私が頼まれて手配しております」と言った。


「あの…どういうことですか?」と訊くと、

「謝っても、とても償えないほど傷つけてしまったから、
せめて、好きだった薔薇を贈りたいと言ってました。
名前を出すと、嫌がると思ったから、
匿名でとのことで」と言う。


「私はもう、特に気にしていません。
それより、ご自宅と病院は?」


「ああ。
ご覧になったんですね?
大変申し訳ないのですが、
個人情報なので、
ご本人の承諾がないと、お話出来ません」と静かに言われた。


「では…、
ご本人にお会いして、お話、伺えますか?」と重ねて訊くと、

「確認してからご連絡しますが、
難しいかもしれません」と言われる。


帰り際に、
「美しいお花、ありがとうございますとお伝えください」と言うと、
「必ずお伝えしますね」と優しく微笑まれた。


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