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縛られたい
第16章 縛られたい〜まりあ
子育てをしていると、
毎日が目まぐるしく進んでしまう。

なかなかイギリスにも行けないまま、
賢人は来月には1歳半になる処だった。

今年のゴールデンウィークの入籍記念日は、
2人でゆっくりしてきたらと、
阿部さんのお母様に言われた。


確かに、なんとなく子供たちのことばかりで、
2人の時間は少なくなっていた。

夜もそこまで愛しあえるような時間も持てないし、
かといって、私が「あの…お口でしましょうか?」と言っても、
阿部さんは優しい、でも少し困惑した顔で「大丈夫だよ」と言って、
そのまま腕枕をして眠ってくれることが多かった。


ゆりあさんと優斗くんも、
「そうだよ。
2人でイチャイチャしてくれば良いじゃん」と言うので、
懐かしい初めて2人で出掛けた箱根の温泉旅館に2泊、させて貰うことにした。


大型の車に買い替えたので、
ゆったりとした気持ちで家を出た。
こっちの車は、
私には大き過ぎて運転はしたことがなかった。

「お母さんが運転席に座って後ろから見ると、
誰も座ってないみたいで怖いよ」と、
優斗くんがケラケラ笑うから、
余計に運転することはなかった。


珍しく、
「着物で出掛けるのは、
大変なのかな?」と言われたので、
「そんなこと、ないですよ?」と言って、
季節を先取りして、紫陽花が描かれた少し軽めの付け下げを選んだ。


とにかくのんびりしたいからと、
ゆっくり家を出て、
車の中から景色を楽しんで、
小さい美術館だけ観に行ってからチェックインした。


「まあ、奥様!
お久し振りですね?」と、
女将さんが挨拶をしてくださる。


お部屋の案内もしながら、
丁寧にお茶を淹れてくださって、
少し早い時間の16時で貸切温泉の予約を入れて貰った。


2人きりになると、
阿部さんが私を立たせて、
「脱がせるの、難しいのかな?」と顎の下を掻きながら言った。


「そんなことはないのよ?
紐で結んでるだけだから…」と言うと、
「ちょっと脱いでいってみて?」と笑った。


私は帯に差していた扇子を取って座卓に置いて、
帯締めを解くと、
後ろのお太鼓がハラリと外れる。

帯揚げと帯枕を包んだガーゼを解くとパラリと帯が外れていく。


「悪代官ごっことかは出来ないんだな」と、
真面目な顔で阿部さんが言うので、
笑ってしまった。


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