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縛られたい
第4章 優子さんの願い〜まりあ
「僕ね、大人になったら、
まりあさんと結婚したいんだ。
良いでしょ?」
「えっ?」
「ちゃんと勉強もして、
頼りになる大人になるから。
歳の差なんて、関係ないでしょ?」
優子さんはポカンとした顔をした後、
楽しそうに笑い出した。
「なんで笑うの?
僕、真剣なんだけど?」
「まりあさんは何て言ってるの?」
「歳の差があるからコドモが産めないし、
お父さんやお母さんに認めて貰えないかもよって…」
「まあ、先のことだから…。
貴方はどう思うの?」
「えっ?」
「優斗に盗られちゃっても良いの?」
急に阿部さんの方を見て優子さんがそんなことを言った。
「私、もうすぐ死んじゃうでしょ?
その後、独りで子供たち、育てていけるの?
私は心配で、
出来たらまりあさんみたいなヒトと、
一緒になって欲しいと思うけど?」
「えっ?
お父さん、まりあさんと結婚するの?」
「いやいや、しないよ。
っていうか、優子が居るのに、
そんなこと、考えたこともなかったし。
まりあさん、若いから、
俺みたいなオジサンなんて、
眼中にないでしょ」
と、阿部さんは私を見る。
優子さんと優斗くんも私を見るので、
どうしたら良いか判らなくて、すごく困った顔をしてたと思う。
「えっと…。
阿部さんのことはオジサンだなんて思ってないですよ。
でも…ごめんなさい。
雇用主としか思ってなかったから、
男性としては見てなかったです。
えっと…。
私、結婚してた時、色々あって…。
もうこれからは独りで生きて行こうかなって思ってたんです。
コドモ、出来ない身体だし、
それってオンナとしては終わってるでしょ?
あ、優斗くんの前で、こんなこと言っちゃって。
だから…、単身用のマンション買って、
仕事して、粛々とやろうかなって…」
心の中で、封じ込めてた嫌な思い出がフラッシュバックする。
身体が震えてしまって、涙が流れてるのにも気付かない。
ガンガンと耳鳴りがして、呼吸が苦しくなって、
目の前が真っ暗になる。
気づいたら気を失っていて、
優子さんの病室の付き添い用のベッドに寝かされていた。
まりあさんと結婚したいんだ。
良いでしょ?」
「えっ?」
「ちゃんと勉強もして、
頼りになる大人になるから。
歳の差なんて、関係ないでしょ?」
優子さんはポカンとした顔をした後、
楽しそうに笑い出した。
「なんで笑うの?
僕、真剣なんだけど?」
「まりあさんは何て言ってるの?」
「歳の差があるからコドモが産めないし、
お父さんやお母さんに認めて貰えないかもよって…」
「まあ、先のことだから…。
貴方はどう思うの?」
「えっ?」
「優斗に盗られちゃっても良いの?」
急に阿部さんの方を見て優子さんがそんなことを言った。
「私、もうすぐ死んじゃうでしょ?
その後、独りで子供たち、育てていけるの?
私は心配で、
出来たらまりあさんみたいなヒトと、
一緒になって欲しいと思うけど?」
「えっ?
お父さん、まりあさんと結婚するの?」
「いやいや、しないよ。
っていうか、優子が居るのに、
そんなこと、考えたこともなかったし。
まりあさん、若いから、
俺みたいなオジサンなんて、
眼中にないでしょ」
と、阿部さんは私を見る。
優子さんと優斗くんも私を見るので、
どうしたら良いか判らなくて、すごく困った顔をしてたと思う。
「えっと…。
阿部さんのことはオジサンだなんて思ってないですよ。
でも…ごめんなさい。
雇用主としか思ってなかったから、
男性としては見てなかったです。
えっと…。
私、結婚してた時、色々あって…。
もうこれからは独りで生きて行こうかなって思ってたんです。
コドモ、出来ない身体だし、
それってオンナとしては終わってるでしょ?
あ、優斗くんの前で、こんなこと言っちゃって。
だから…、単身用のマンション買って、
仕事して、粛々とやろうかなって…」
心の中で、封じ込めてた嫌な思い出がフラッシュバックする。
身体が震えてしまって、涙が流れてるのにも気付かない。
ガンガンと耳鳴りがして、呼吸が苦しくなって、
目の前が真っ暗になる。
気づいたら気を失っていて、
優子さんの病室の付き添い用のベッドに寝かされていた。