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第140章 （終章４２）

りのは椅子から立ち上がり、手錠の輪で擦れた手首をさする。

「あー、痛ぁ。後からあざになりそう」

「ヤクソクダカラナ」

スーツ姿の男が言うと、りのはニッコリ笑い

「わかった」

そして、バンッ！っと力強くスーツ姿の男の頬を叩く。

ヨロッと、よろめき

「ナニヲスル？」

りのは険しい表情になり

「さっきのお返し」

バシッ！っと、また頬を叩き、スーツ姿の男の股間を蹴り上げた。

スーツ姿の男は股間を押さえ、両膝をついて悶絶する。

「ヤクソクヲヤブルキカ？」

りのはスーツ姿の男を見下ろして

「約束は守る。でも、やり返さなきゃ気がすまなかっただけ」