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私の家庭教師はAV男優
第144章 (過去8)
「なぁ」

「何?」

碧那はタクシーの窓から外を見て

「カラオケに行くんじゃなかったのか?」

「紫霞が心配じゃん。てか、タクシー代よろしくね」

「はぁ?結構な金額だぞ」

碧那は渋々運転手に一万円札を渡した。

二人はタクシーを降り

「りの。タクシーにタクシーを追いかけさせるって、あの運転手めちゃくちゃ不審な顔してたじゃん」

りのは歩き出し

「友達を助ける為だよ。全然不審じゃないし」

「あの子、見当たらないじゃん」

二人は足を止め、りのは辺りを見まわす。

「ここで降りたんだから、まだ近くにいそうだけど」

「一歩遅かったな。あそこの信号に捕まった時、すぐに降りて追いかけたら良かったな」

りのは地面から一万円札を拾い

「いいもん見つけた。ほら」

りのが差し出した一万円札を見て

「お前、すごいな」

碧那が地面に視線を落とすと

「なんだ?ここにも落ちて。。。あっちにも」

碧那は一万円札を数枚拾い

「俺は三万。さっきのタクシー代がチャラになった」

「何言ってんの?あんたのじゃないじゃん。ちゃんと警察に」

すると、ドンッ!と、何かがぶつかる音がした。


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