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咎女(とがめ)
第10章 紫子
「あれ?」

優人が幸恵の部屋のノブを回すと、珍しく鍵がかかっていた。

(明かりが点いてて、俺が来るって知ってるのに…?)

首を傾げながら合鍵を取り出し、鍵穴に差し込む。
その時、優人の鼻を微かな香水の匂いがくすぐった。

(この香り…)


嫌な予感がして、優人は乱暴にドアを開けた。



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