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朧気な花
第1章 初めてのお付き合い

*
「いやぁ、ごめんごめん、腹痛くなっちゃった」
あはははと笑いながら部屋に戻ると、秋斗はローテーブルの前に座っている美月の隣に座った。さっきより、離れた距離に座る。
夜だ。夜まで我慢しろ、俺!美月だって、急にだと困るかもしれないだろ。
「美月、また、さっきのテレビ観る?」
「うん、そうだね……!」
ぎこちない美月の返事。
やばい……怖がらせてしまったかな。大事にするって決めたのに。美月の嫌がる事はしないんだ!
「そういえば、お腹すかない?わたし、そろそろご飯作るね」
そう言って部屋から出て行ってしまう美月。俺はその背中にありがとうと伝えると、再度心に誓った。
絶対美月を大事にする!

