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朧気な花
第1章 初めてのお付き合い

*
「あははは〜。美月、このテレビ面白いね」
美月の部屋は至ってシンプル。家具はベッドとローテーブルが置いてある。
ローテーブルの前に二人並んで座り、タブレットでテレビ番組を見ていると、秋斗が美月の顔を覗き込んだ。
「ね?面白いね」
「うん……」
そのままじっと顔を見つめてくると、秋斗は真剣に尋ねる。
「…キスしていい?」
その質問に美月が頷くと、秋斗はゆっくり顔を近づけ、自分の唇を美月の唇に重ねた。
「……」
「……」
初めてしてしまった……
「秋斗の唇、やわらかい」
「ふふ、美月のだって」
目を細めて笑うと、秋斗が美月の唇を人差し指で触る。
「ふにふにー。美味しそう」
ふふっと笑うと、秋斗はあむっと美月の下唇を食んだ。
「秋斗……」
恥ずかし過ぎて、全身熱い。美月はドキドキしながら、ギュッと両目を瞑る。
「大丈夫だよ。美月の嫌な事はしないから」
秋斗が頭をよしよしと撫でると、美月はほっとした。

