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奸計〜罠に堕ちた女達〜
第19章 夏休み〜義姉〜
急に背後から声をかけられた知恵は、慌てて振り向き、そこに一番居てはならない人の姿を確認し叫ぶ。振り向いた先には厭らしく笑う孝宏がいた。

何故か昨日と同じようにパンツ一枚で知恵の前に立つ孝宏。その股間は大きく膨らんでいた。知恵は慌てて身体の大事な部分を手で隠しながらベッドの上で後ずさる。

「な、なんでここに…?遅くなるんじゃ…?」

知恵は必死に身体を隠すように縮こまりながら孝宏に問う。

「いやぁ…。なんか昨日から義姉さんの様子がおかしいから早めに戻って来たんだ〜。そしたら、変な声が部屋から聞こえるから、覗いたら…。まさか義姉さんが僕のことを考えながらオナニーしてるなんて…。」

「ち、違うのっ!?こ、これは違うのよっ!」

「何が違うの?僕に生で挿れられて、中出しされるのを想像しながらいっちゃったんでしょ?潮まで吹いて…。」

孝宏の言葉に今の自慰行為のほとんどを聞かれていたことを知恵は悟る。それでもなんとか誤魔化そうと知恵はするが、うまく言葉が出てこない。

「ち、違うのよ…。これは…。私はただ…。」

「安心して…?拓也兄さんには黙っておくから…。僕たちだけの秘密だから…。」

「わ、私たちだけの…秘密…?」

「そう…。秘密…。これからのことは互いに言わなければ誰にもわからない秘密だよ…?」

「えっ…?これから…?」

「そっ、これから…。義姉さん…。僕はもう我慢できないよ…。」

孝宏がそう言ってベッドに上がってくる。壁際まで後ずさり背中が壁につき、知恵はこれ以上さがれなくなる。

「ちょ、ちょっと待って…。な、何するつもり…?」

「何って…今、義姉さんが望んでたことだよ?されてみたかったんでしょ?僕に?」

「ち、違うっ…!?あ、あれは…!誤解しないで…!私は拓也と結婚してて、あなたは義弟なのよ…?できるわけ…。」

「その方が興奮するんだよね?義姉さんは…?」

先ほどから孝宏は知恵のことを「義姉さん」と呼ぶ。普段は「知恵さん」と呼んでいるのに。明らかにわざと義姉、義弟の関係を意識させ、背徳感を募らせるためであった。

「あ、あれは…。あんなのはただの妄想で…。実際にできるわけが…。」

「実際にしたら、もっと気持ち良くなれるさ…。それに義姉さんのそんな姿を見せられて我慢できるわけないじゃん?」

孝宏が目の前に迫るが、知恵は震えて動けない。
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