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バーチャルラブシュミレーション
第1章 50年の時が流れて
21世紀も後半に入り、僕も高齢者の仲間入りだ。
しかし昨日のことのように思い出すのは、中学時代の日々。
淡い初恋に身を焦がし、今でいうストーカーまがいのこともやった。
あの時は、夢中であの子の姿を追いかけていたなあ・・・

中学時代のアルバム写真が収納の奥から出てきたので、眺めた。
「あれ?」
僕は不思議に思った。
同級生の女子たちが、意外に美少女揃いなのだ。
その中には僕の初恋の子も、いる。その子は当然美少女なのであるが、その子の背後に映っている女子に目を奪われた。
その子は、超絶美少女だった。
「この子、こんなに美形だったっけ?」
当時はその子は、僕の眼中には無かった。その子は中1および中3で同じクラスだった子だ。やけに大人びていて、子供の僕からすると近寄りがたいというか話しかけにくい子だった。

その同じクラスの中には、初恋の子の他に、当時僕が少し関心を持っていた女子が3人ほどいる。
その3人は自分では美少女だと思っていたが、アルバムを見ると
「え?普通のありふれた顔じゃん・・・」
これは、幻滅だ。

てなわけで、僕は、その超絶美少女と恋に落ちていたらどうなっていただろうかと、しばし思いを馳せていた。
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