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午前十時を過ぎたなら(恵の選択)~義父との秘密が始まる
第49章 モノトーンの中で
「ああ・・いい・・・うれ・・し・・・い」

男の動きに合わせて漂っている。
今だけは信じられた。

何も恐くなかった。
義父と繋がる喜びに心を震わせている。

ここは家ではないのだ。
武を思い出させるものは面影を宿した義父の顔だけであった。
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