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午前十時を過ぎたなら(恵の選択)~義父との秘密が始まる
第50章 夕暮れ
夕暮れのタイムリミットを過ぎても、男は天使の唇を奪っている。
恵は男の首をシッカリと抱きしめながら、いつまでも離さないでいた。

そして心の中で男の名を呼んでいる。

(お義父さん、お義父・・・さん)

それはまるで先程の男の呟きを、かき消すかのようであった。
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