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午前十時を過ぎたなら(恵の選択)~義父との秘密が始まる
第7章 約束
啓介はその理由を知っていた。
昨日は前から恵がクドイ位に息子の武に言っていた結婚記念日であった。

気をきかせたつもりで啓介は出かけていたのである。
夜遅く家に帰って寝床について暫らくすると、車の音に目が覚めた。

それから微かに息子達の口論する声が聞こえていた。
さすがに気の毒に思って嫁の顔を見る事が出来ず、朝食も取らずに出かけていたのだ。
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