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午前十時を過ぎたなら(恵の選択)~義父との秘密が始まる
第61章 紳士と野獣
身体が痺れてくる。
あの日、始めて義父に抱かれた景色が蘇る。

目の前が全て覆われ白い海に漂よっていた。
ここ数日のめまぐるしい出来事が恵を疲労させていた。

あたたかい。
それだけでいい。

今は男の腕の中で漂っていたかった。
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