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午前十時を過ぎたなら(恵の選択)~義父との秘密が始まる
第62章 紳士と野獣2
「あっ、お義父さん。私、やります・・・」
「ええて、もう出来たさかい・・・」

「で、でも・・・」
「ええから早よ、おいで。冷めてまうわ」

恵が恐縮しながら席につくと、鍋から良い匂いと共に熱い湯気が立ち昇っていた。
急にお腹の虫が鳴った。

そう言えば昨日から何も口にしていなかったのである。
男が鍋の蓋を開けると思わず声が出た。
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