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健康診断1泊2日コース~検体はこちらで採取いたします~
第3章 2日目
空腹が満たされたので、シャワーを浴びることにした。
昨日は疲れ切ってそのまま眠ってしまったので、体も頭もかゆかった。
シャワールームは部屋の奥にあった。
いい匂いのするシャンプーとコンディショナーとボディーソープ。
湯船がないのは残念だが、おしっこの管を入れながら入りたいとも思わない。
陰部を洗うときに管が触れるのを異様に思いながら、シャワーを終えた。

部屋はよく見るととても整っていた。
茶色を基調にしており、所々に絵や花が飾られている。
広いベッド、大きな窓、小さなテーブルと革の張られた椅子。
1泊しか使わないのはもったいない。そんなことを京華は思った。

「ふぅ。昨日は疲れたな。なんだっけ。何があったんだっけ・・・?いろいろありすぎるけど、すごく泣いたな。すごい大声で泣いた。初めてだ、あんなに泣いたの。その時の先生優しかったな。手握っててくれた。・・・なんで泣いたんだっけ。あぁそうだ。お漏らししちゃって、涙出てきて、恥ずかしくて、なのに全然動けなくて、何が何だか分からなくなって・・・。それで先生に「感情にブレーキをかけちゃダメ」って言われたんだ。どういう意味?感情にブレーキかけてた?感情にブレーキってどういうこと??」

「?」が頭の中を駆け巡り、考えの渦に飲み込まれた。
京華にはよくあることだ。
結局答えは出ない。
京華は「感情にブレーキ問題」について考えるのを諦めた。

「それにしても一柳先生かっこよかったな。いい匂いもするし。でも命令形なのは怖かった。「足を開きなさい」って言われた。恥ずかしくてできなかったけど。トイレに行きたくて、でも行かせてもらえなくて、辛かった。でも言う通りにしたら辛いことはされないんだった気がする。そうだ。「足を開いて」って言われたのに私が開かなかったから、テープで拘束されたんだ。恥ずかしい姿・・・。その後泣いちゃって・・・。でもその後は辛いことはされていない。」

そんなことを思い起こしながら髪を梳いていた。

コンコン

ノックの音が聞こえた。
どうやら香川が迎えに来たらしい。

「お迎えに上がりました。」

そろそろ妙薬が効いてくる頃だった。
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