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レスさんとシンママちゃん【完結】
第10章 レスさんのカラダ

「そうだよねぇ、相手の為にもってのはあるけど、自分から見捨てたくないって思うよね……
意固地とは言わなくても、自分がそんな判断くだしたくないって思うかな」
「そう……、もう後戻り出来ないのよ…」
そんな会話をしてるうちに、いくつもの岬沿いにある駐車スペースを通り越して、適当な場所に車を停めました
真っ暗闇だし、峠みたいに曲がりくねってるから車の通行もほとんどありません
車を止めるとアキさんはすぐにボクの手を握ってきました
「だからジロウ君には感謝してる
わたしの息抜きに付き合ってくれて……
私が嫌がる事もしないし、
私の事を知ってくれてるから
だってホテルに連れ込んだりもしないしさ!」
ボクらは缶コーヒーを開けて、しばしお話しを続けます
「さっきホテルのほうが邪魔されない、みたいな事言ってませんでした??
アキさんがボクを連れ込もうと画策してんじゃない??」
「アハハハハ!そうかもね!
ジロウくんは無理やり連れ込まないでしょ?
私が嫌がることはきっとしないわ」
「ふむ…、じゃあ……、アキさんがホテル入るのを嫌がって無かったら、入ってもいいってことか……
じゃあやっぱり連れ込むのはアキさんのほうからだね?」
「どうでしょうね? 女から連れ込むなんて、そんなに私オトコに飢えてるのぉ??
ああ、そぉねぇ……、
確かにオトコには飢えてたかも……、
でもセックスじゃなくて、こうして私の相手をしてくれるジロウ君に飢えてるの」
「ボクも……最後まで出来ないポンコツの身体を責めたりしないアキさんに飢えてるのかもね……」
「私は絶対責めたりしないわ」
「……うん、……ありがとう」
アキさんはぎゅうっとボクの指を強く握ってから、手を離しました
スナック菓子の袋を開いて、ひとつまみ
ボクの口元に堅揚げポテトを持ってきてくれました

