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レスさんとシンママちゃん【完結】
第10章 レスさんのカラダ

「…じゃあ、行きましょう!ジロウ君」
アキさんは再びボクの車に乗り込みます
今回はさすがにインター前のコンビニでトイレ休憩が入りました
「コレが病みつきになるのよ」
と言って缶コーヒーとは別に堅揚げポテトというスナック菓子を買ってきました
「ポテチの王様はピザポテトとコンソメパンチじゃないの?」
「これはもっと繊細なんだけど、硬いから食べ応えがあるのっ! きっと何袋でもイケるわよぉ?」
アキさんはノリノリで夜のドライブを楽しんでいます
ボクたちはここのコンビニによく来るのでレジの人は絶対恋人同士だと思っていることでしょう
高速のインターの入口には向かわずに、直進します
いつものラブホ街
「こういうところの方が見られないから落ち着くのかしら?」
と何気に言ってきました
「こんな時間だったらほとんど宿泊じゃない?」
「そうか、 そういえば私ほとんど昼間しか来てなかったなぁ~、彼氏も私も実家だから……」
「何年ぐらい行ってないの? 最近はそんなの無いって言ってたけど、実はちょこちょこ行ってんじゃないのぉ?」
ボクがイジワルに言ってみます
「ほんっっっとに無いよ?
顔合わすたびにケンカになるし……、
向こうも親が居てるから家ではそんな事ならないし……、ゲームばっかりしてるわ!」
「あんまり外に行かないの?
デートと言わなくても買い物とかさぁ?」
「うーーん、鬱になってから外に出なくなったから………、だから太って太って!」
「ふーん、まぁ本人もツラい病気なんだから仕方ないよね?」
「それはそうなんだけど、何年も相手してるとそれが当たり前みたいになってきて…
このままでいいかなぁ、とか思っちゃうのよ」
「アキさんの親はなんて言ってるの?」
「もう最近は結婚の話しは言わなくなった…、
病気のことはもちろん知ってるけど、
さすがに頑張れとは言わないわよ、うちの親は?
結婚してたらきちんと助け合え、て言うと思うけど
逆に結婚してないんだから、そんな人と一緒になってツラい思いするぐらいなら別れて欲しいって言われたわ
でも、いまさら見捨てられないわよ?
向こうの親も私に任せてる部分もあるしさぁ」

