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レスさんとシンママちゃん【完結】
第17章 雨の中のレスさん
月曜日のお昼、
ようやく戻ってきました
向こうとうって変わってこちらはすごい土砂降り
警報並みの豪雨です
駅からタクシーで自宅まで戻ってきて、とりあえず数日分の溜まった洗濯物を投げ込み、浴室乾燥させてのんびり部屋に居ました
テレビをつけても面白そうな番組はなく、報道バラエティの明るいやりとりが馴染めず、画面を消してしまいました
1週間分の撮り溜めた番組でも見ようかと思いましたが、どれもバラエティ番組ばかりだと思うので再生しませんでした
部屋に居てもため息ばかりでるので、昼間から布団をかぶって寝てしまいます
外は激しい雨でうるさいですが、他の生活音が聞こえてこなくてちょうど良かったぐらい
なかなか寝つけませんが、ゆうべも遅くまで4人で騒いでいたせいか、布団の中が暖かくなってきたらいつの間にか眠ってしまいました……
気がついたらもう夜の7時
おかしなもので、何もしていないのに腹は減ります
外はまだ雨ですが、コンビニ弁当でも買いに行こうかと着替えてたら、携帯が鳴りました
マナミさんか、
もしかしたらタマキか……?
開いてみるとアキさんでした
〈もう出張終わった?いまどこ?〉
というものでした
そう言えば出張から戻ってきたら連絡します、と言ってたな
ボクは〈今日戻ってきたところです〉とだけ返しました
すると、今度は着信音
アキさんからです
通話で掛かってきました
「も、もしもし……?」
「ジロウ君……」
久しぶりのアキさんの声
でも周りが騒がしい
どうやら外にいるようです
激しい雨の音が雑音となって聞こえてきます
「……疲れてるところ悪いんだけど、いつものスーパーの駐車場に来れる?」
なんだか声が沈んでます
周りに人がいて声が出せないのてしょうか?
「わ、わかりました!すぐ行きます」
ボクは慌てて部屋を出て、車に乗り込みました……