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レスさんとシンママちゃん【完結】
第9章 シンママちゃんのバスタオル

ある日、上司から連絡がありました



他の担当エリア内で完全閉店の作業があるから応援にまわってくれ、というもの



期間は1週間から10日間ほど



新幹線に乗って、出張です




上司との電話が終わると、すぐにそこの担当から電話が掛かってきました



ボクの先輩のオジサンです



面倒見の良いオジサンで、ボクをご自宅の晩ごはんに誘ってくれたり、ビアガーデンに連れて行ってもらったりしてくれていました



この人は今のボクのエリアの前任者で、


アキさんと揉めに揉めた人です



まっすぐなアキさんと、柔軟すぎる先輩はどうやら性格が合わなかったようです





「久しぶりだなぁ、今度いろいろ解体作業とかあるから若いモンの力を貸してくれ、

 Tシャツとジーパンでいいからな?
 どうせ泥々になるだろうから

 新幹線の駅まで迎えに行くから乗るときに連絡くれよな?」




という感じでした




連絡をもらったときは売上規模の大きな店で仕事をしていたのですが、

アキさんところの店に念の為言っておこうか、と思いそこの店を出ました




あの店は今だけとは言え、店長不在店みたいなものなので、ちょっと心配




ついでにアキさん、ハルナちゃんの顔を見に行こうと私的な思惑も働き、電話ではなく直接店に行く事にしたのです





高速道路に乗って1時間半



高速を降りた頃にはすでに日が暮れていて、夕方の帰宅ラッシュでした




駐車場に車を停めて、店内に入るとアキさんと短時間バイトの子が何やらレジ周りでごちゃごちゃしてます



「お疲れ様です、何してんの?」



「あ、ジロウ君? ちょっとね、探しもの」



「事務所に居てるから、終わったら来てね」


とボクは荷物をおろしに裏の倉庫と隣接する事務所へまわっていきました



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