この作品は18歳未満閲覧禁止です

  • テキストサイズ
特別棟の獣
第15章 離れる心
電話を切って、目に入ったのはテーブルの上に置かれた本だった。


昨日までは無かった。


小説が2冊に、秘書の参考本が1冊。


大学の図書室に来てたのか…


今まで百合に束縛みたいに男と喋るなとか、近づくなとか言っといて、俺が他の女とキスしてればいい気はしないよな。


少しでも話ができるなら早く誤解をとかないと…

百合の体調も気になるし。



再び寝室に入ると、百合はまたドアの方に背を向けながら寝ていた。


でもさっきと違うのは百合が苦しそうにしてる事だった。


ベッドの横に置いた薬を飲んだ形跡もない。


「百合?」


ヤバいな…


とりあえず熱をもう1回測るか。



電子音がして体温計を抜くと、



39.2……



「百合っ、起きて薬だけ飲んで」


「やっ…来ないで…」


百合に拒絶されると心臓を鷲掴みにされてるような感覚に陥る。


でもここで引く訳にもいかない。


「頼む、薬飲むだけでいいから」


どんなに頼んでも拒否されるし、少しでも百合に触れると悲しそうな顔をされる。


こんなことしたら嫌われるかもしれないけど…


「ごめん、少し我慢して」


そう言って百合の口の奥に薬を捩じ込んで、口移しで水を勢いよく流し込む。

そうすれば嫌でも飲み込むしかないから、薬も無理矢理飲ませられる。


百合は目尻から涙を流して放心状態だった──
/287ページ
無料で読める大人のケータイ官能小説とは?
無料で読める大人のケータイ官能小説は、ケータイやスマホ・パソコンから無料で気軽に読むことができるネット小説サイトです。
自分で書いた官能小説や体験談を簡単に公開、連載することができます。しおり機能やメッセージ機能など便利な機能も充実!
お気に入りの作品や作者を探して楽しんだり、自分が小説を公開してたくさんの人に読んでもらおう!

ケータイからアクセスしたい人は下のQRコードをスキャンしてね!!

スマートフォン対応!QRコード


公式Twitterあります

当サイトの公式Twitterもあります!
フォローよろしくお願いします。
>コチラから



TOPTOPへ