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特別棟の獣
第22章 北海道旅行②
部屋に戻ると、吏生が冷やしていたお酒を出してくれた。


「百合は何味にする?」


うーん…、メロンは帰ってから北海道の余韻に浸りながら飲みたいからなぁ。


いちご、もも、マスカット…


「桃にしようかな?」


そう言うと、ホテルにあったグラスにお酒を注いでくれた。

吏生はビールの缶を開けて「お疲れ」と言って軽く乾杯してゴクゴクと飲み始めた。


私も恐る恐るグラスに口を付けて少しだけお酒を飲んでみた。

一口しか飲んでないのに、口の中はいちごの甘いフレーバーが広がってジュースみたいで美味しかった。


「どう?飲めそう?」

「うんっ、これ美味しい」

「良かった」


ニコニコする私に吏生は満足そうに頭を撫でる。


このくらいなら私もお酒を楽しめそう。


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