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第1章 出逢い

噂は耳にしていた。


この大学は多額の寄付金を入れてくれる家が3つある。

私はそれが誰か知らない。


公にはしてないけど、私の親も寄付金を入れてるらしい。

大企業の娘だと知られたくない私のためにお父さんはその事を大学側に言って内緒にしてくれている。


そんな寄付金を多額に入れている人は、今は使われなくなった特別棟を自由に使えるらしい。

そこで何をしてるかなんて知らないけど、知りたいとも思わなかった。

だって大学では静かに平凡に過ごしたい。