この作品は18歳未満閲覧禁止です
- 小
- 中
- 大
- テキストサイズ
特別棟の獣
第4章 侵食されていくカラダ
あれから数日経った。
吏生さんは私を抱くことはなく、講義が終わると迎えに来てくれたり、学食で一緒にお昼ご飯を食べたり、時間が空けば分かりにくかった講義の内容を教えてくれたりした。
ここ数日で吏生さんが頭がいいってことが分かった。
見た目からして凄く遊んでそうなのに。
吏生さんと話すことに抵抗は無くなったけど、一緒にいると周りからの視線が痛いのは変わらない。
それでも嫌がらせのような事がないのがせめてもの救い。
今日の最後の講義が終わると「百合ちゃん、行こ」といつものように吏生さんが迎えに来る。
いつも通り………
違う。
吏生さんに近付けば近付くほど、甘い香水の匂いが漂ってくる。
いつもは柑橘系の爽やかな匂いなのに…
きっと他の女の人と……
そういう事だよね…
だったら私に構わなくていいのに……