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特別棟の獣
第7章 夏休み①
エレベーターで最上階まで行くと、スッとカードキーを取られてしまった。
慣れた手つきで部屋に入っ───
あれ?
なんで吏生さんも入ってくるの……?
そのままソファに座った吏生さんは誰かに電話をしていた。
広い部屋に入ると、ガラス張りから海と夜景が広がっていて綺麗な景色に見とれてしまう。
その景色を眺めていると後ろから抱き締められて私の頭の上に吏生さんの顎が乗っている。
「うわっ、凄い景色良いね。最上階は初めて来た」
暫くその景色を眺めていると急に身体が浮いた。
「ほんと、お姫様みたい」と横抱きにされてソファにそのまま座った。
吏生さんの膝の上には慣れた方だけど、いつもと違う雰囲気にドキドキしてしまう。
「着替えたいんですけど…」
「えー、もうちょっとこのままがいい。百合ちゃんのドレス姿見るの初めてだし」
しょうがなくそのままじっとしていると、質問攻めをされた…