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特別棟の獣
第7章 夏休み①
吏生さんとロビーで話していると「百合~」とお兄ちゃんが近づいてきた。
「はい、これが部屋のカードキー。で、こっちが百合ちゃんにってシェフがくれたやつ」
小さな紙袋の中を覗くと、私が大好きな生チョコが包まれていた。
去年、パーティーに参加した時に気に入ってお土産に包んでもらった物と同じチョコ。後でお礼を言わないと。
「いいの?」
「百合が来るって言ったら喜んで包んでた。で、隣にいるのは彼氏?」
「違うってば…」
ニヤニヤしてるお兄ちゃんにムッとしていると
「恥ずかしがんないでよ」
と吏生さんまで私の肩を抱いてニヤニヤしてくる。
「桐谷グループの長男とは百合もやるなぁ」
「え……」
桐谷グループって……
確かお父さんの会社と同じくらい大きいあの……?
「何、百合知らなかったのか?」
「………うん」
吏生さんの苗字すら知らなかったし………
申し訳無いことをしたかも……
去年のパーティーにもいたのかな…
「じゃあお兄さん、百合ちゃんを部屋まで連れていきますね」
「頼むな。じゃあ百合、明日の朝食でな」
「うん…、」
「はい、これが部屋のカードキー。で、こっちが百合ちゃんにってシェフがくれたやつ」
小さな紙袋の中を覗くと、私が大好きな生チョコが包まれていた。
去年、パーティーに参加した時に気に入ってお土産に包んでもらった物と同じチョコ。後でお礼を言わないと。
「いいの?」
「百合が来るって言ったら喜んで包んでた。で、隣にいるのは彼氏?」
「違うってば…」
ニヤニヤしてるお兄ちゃんにムッとしていると
「恥ずかしがんないでよ」
と吏生さんまで私の肩を抱いてニヤニヤしてくる。
「桐谷グループの長男とは百合もやるなぁ」
「え……」
桐谷グループって……
確かお父さんの会社と同じくらい大きいあの……?
「何、百合知らなかったのか?」
「………うん」
吏生さんの苗字すら知らなかったし………
申し訳無いことをしたかも……
去年のパーティーにもいたのかな…
「じゃあお兄さん、百合ちゃんを部屋まで連れていきますね」
「頼むな。じゃあ百合、明日の朝食でな」
「うん…、」