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ムッツリ最高〜隆の想い〜
第3章 焦がれ


 手の中にじっとりと汗をかいていた。
 胸が苦しくてたまらない。

 僕は、ホテルに一時間以上も早く着き、ロビーのカフェテリアに入った。

 喉がカラカラで、アイスコーヒーを頼む。



(まったく、48歳にもなって・・・)



 僕は自分に呆れている。

 まだ見もしない女に焦がれている・・・。
 昨日は、彼女とやりとりした妄想の小説達を読み返して、大きく勃起した肉棒を自分でしこって、射精までしたのだ。


 ウエイターが持ってきたアイスコーヒーを半分まで一気に飲んで、椅子にぼんやり座りながら、ホテルのロビーを行き交う人を眺める。

 頭は彼女のことでいっぱいで、この人々の中に彼女がいるかもしれないという思いに駆られる。



どんな人だろう・・・。
いや、そもそも、きてくれないかもしれない。来てくれても、こんな地味なオヤジを見たら、そそくさと帰るかもしれない・・・。



(まいったな・・・こんな気持ち・・・これは・・・)



 ロビーに目を泳がせながら、見もしない人に恋をしているのか、と、呆然とする。



もし、全然、好みのタイプじゃなければ??



 自問自答してみた。
 でも、それでも僕の心の焦がれた想いは去らなかった。



 あんなに、言葉だけでも、ピッタリとそぐった相手は、なかなか出会えない。
 彼女が、どんな見た目でも、構わない・・・。


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