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ムッツリ最高〜隆の想い〜
第3章 焦がれ


 そう思っていた僕の目が、ロビーを歩く一人の女性に釘付けになる。



 たっぷりとした、肉付きのいい、40代くらいの女性が、ロビーをゆっくりと歩いていく。


 黒いワンピースで、豊かな胸なのは、服の上からでもわかる。Vネックの部分からのぞいているデコルテが肌の白さを見せていて、その首元にかかる柔らかくウェーブした髪も上品だ。
 
 でも、ここからみてもわかる切長の目は、なんだかいやらしそうな、色気のある目元。



 そして、女性はエレベーターに向かい、ボタンを押している。
 後ろ姿は、その張り出した臀部が、彼女の豊満さを見せている。


 この国の多くの男なら、太った女、と評する部類の女性。でも、僕には、いわゆるストライクゾーンど真ん中、というやつだ。



あの人なら・・・。



 僕はまた、乾いてきた口にアイスコーヒーを入れながら、彼女が乗り込んだエレベーターが何階で止まるか、エレベーターの際数表示を凝視してしまう。



バーがあるのは、屋上階の二つ下、17階だ・・・。



 まるで祈るような気持ちでその数字を追う。
 そして、そのエレベーターは、17階で止まった。



彼女だ・・・。



 これまで、ぼんやり思っていた彼女の姿が、一挙にさっき見た女性に置き換わっていく。
 僕の頭の中で、妄想でいやらしく責め立てた女の姿が彼女に変わっていく。

 今日、しようと思っていた、いやらしい妄想が、また浮かんでくる。



あぁ、どうしよう・・・。



 僕はまた、手のひらに汗をかく。
 でも、頭に浮かんでくるいやらしい妄想もとめどなく広がり、僕はその劣情に押されるように、カフェテリアを出た。



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