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第1章 ロストバージン

そして更に、焼肉をふんだんにご馳走して貰えた。

「痩せてるのに、結構食べるんだね。」

「痩せの大食いって言うじゃないですか。」

「お酒もグイグイいけるんじゃない？」

お酒⁉お金がなくて飲んでいなかった。

「飲んでもいんですか？」

「いいよ。」

私はビールを頼み、一気飲みした。

「ほへっ？」

「おっ、いいね。酔った？」

情さんが私の顔を覗く。

「情さんって、いくつなんですか？」

「俺、32！」

「チャラすぎでしょ！」

私もだんだんノッてきた。

「ははは。礼央奈、面白い。」

情さん、明るい。

私の鬱憤も、ふっ飛ばしてくれそう。

「そろそろ行こうか。」

「ええ？どこに？」