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木の実を集めて君にあげる
第12章 一緒に歩き続ける
暖かい陽射しを浴びながら、
懐かしい公園に行った。

僕が初めて、瑞樹ちゃんにキスをした公園。

幼稚園の頃は、深い森のように感じたけど
今、見てみると、ちゃんと整備されている公園だった。


子供は僕より瑞樹ちゃんと手を繋いで歩きたがるから、
僕はその後ろを大きなトートバッグを手に歩く。


ふと見ると、大きくて丸いどんぐりや松ぼっくりが落ちていた。

思わず僕は座り込んで拾ってみる。


瑞樹ちゃんと子供も、
同じように熱心に拾いながら笑っている。



「はい」と2人に渡すと、
「わ。
良い形のどんぐりと松ぼっくりね?
クリスマスにリース、作れるわ」とニッコリ笑ってくれる。


「木の実とか花くらいしか、
瑞樹ちゃんにプレゼント出来ないからね?」と頭を掻く。


オヤジの事務所に入る前に、
経験積みたいからと我儘を言って、
判事の道を選んだ。

今は家から通えるけど、
転勤もあるし、
公務員だから給料もそれほどではない。

多分、オヤジの事務所に入った瑞樹ちゃんの方が、
高給取りだ。


それでも…と思ってコツコツ貯めてたお金でようやく買った指輪の箱をポケットから出して、
「はい。
やっと渡せた」と言うと、
瑞樹ちゃんは物凄く驚いた後、
僕の首に腕を回してキスをしてくれる。


「ズルいよ、パパ。
ママ、僕にもチューして?」と、
子供が言うから、
抱き上げて左右から2人でキスをすると、

「パパ、やだ。
お髭、チクチクする」と言われてしまう。


「いや、このチクチクするのがまた、
気持ち良いんだよね?」と、
瑞樹ちゃんの耳元で囁くと、
瑞樹ちゃんの耳と頬が真っ赤に染まった。


「あっちに座って、指輪、嵌めて?」と言われて、
ベンチに移動する。

子供が瑞樹ちゃんの膝に乗りたがるので、
2人で笑ってしまった。


そして、箱から指輪を出して、
跪いて瑞樹ちゃんのほっそりした左手の薬指の結婚指輪に重ねるように、
小降りなダイヤモンドの指輪を嵌めた。

大きさよりクォリティーとグレードを優先したのは、
その方が瑞樹ちゃんに似合うかなと思ったから。


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