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木の実を集めて君にあげる
第4章 瑞樹ちゃんとのキス
映画が終わると、
紘子ちゃんの眼は明らかにトロンとしていて、
フェロモンが出まくっていた。
「あのね、私たち、ちょっと2人になりたいからここで!」と言って、
高橋と絡めるように手を繋ぐと、
さっさと駅裏のラブホ街へと消えて行った。
茫然としながらそれを見送った後、
我に返って瑞樹ちゃんに、
「こっちはどうする?
ご飯でも食べに行こうか?」と、
明るい声で言ってみたけど、
明らかに耳とか、紅くなってたと思う。
「駅だと混んでるし、
たいして美味しい店、ないからな」と言いながら、
頭の中で次の一手を考える。
「どうせ送って行くから、
ドライブがてら戻る感じで、
途中でなんか食べようか?」と言ってみた。
なかなか、良い感じだぞ。
駐車場に向かって歩き始めるけど、
人混みで瑞樹ちゃんが拐われてしまいそうになる。
「あ、手を繋いでも良い?
瑞樹ちゃん、小さくて、
迷子になりそうだから」と言って、
指を絡めるように手を繋いだ。
何処に行こうかと考えながら歩くと、
つい、自分のペースで歩いていて、
気づくと瑞樹ちゃんが少し早足になっている。
「ごめん。
歩幅が違うから、
急がせちゃってるね?」と言うと、
「安西くん、
いつも私のこと、
チビって言うのね?」と、
唇を尖らせて言った。
その顔、
可愛過ぎて、
キスしたくなるけど、
流石にそんなこと、出来る訳がなくて、
「違うよ?
小さくて可愛いって言ってたんだよ?」と言って、
キスする代わりに気持ちを込めて、
指をギュッと握ってみた。
駐車場に入る前に、
百貨店の一階にあるいつもの薔薇専門の花屋で、
香りの良いクォーター咲きの淡いピンクの薔薇を一輪買った。
道中長いから、
短めに切って、切り口に保水剤を入れてラッピングして貰ってから、
瑞樹ちゃんに渡した。
「はい。
今日のプレゼント」
「えっ?」
「幼稚園の時も、
良くお花、観てたでしょ?」
瑞樹ちゃん自身がまるでその薔薇のように、
パァっと花が開くような笑顔を見せながら、
「嬉しい。
安西くん、ありがとう」と言った。
その笑顔だけで、
なんかもう、全てがどうでも良くよくなりそうな破壊力だった。
紘子ちゃんの眼は明らかにトロンとしていて、
フェロモンが出まくっていた。
「あのね、私たち、ちょっと2人になりたいからここで!」と言って、
高橋と絡めるように手を繋ぐと、
さっさと駅裏のラブホ街へと消えて行った。
茫然としながらそれを見送った後、
我に返って瑞樹ちゃんに、
「こっちはどうする?
ご飯でも食べに行こうか?」と、
明るい声で言ってみたけど、
明らかに耳とか、紅くなってたと思う。
「駅だと混んでるし、
たいして美味しい店、ないからな」と言いながら、
頭の中で次の一手を考える。
「どうせ送って行くから、
ドライブがてら戻る感じで、
途中でなんか食べようか?」と言ってみた。
なかなか、良い感じだぞ。
駐車場に向かって歩き始めるけど、
人混みで瑞樹ちゃんが拐われてしまいそうになる。
「あ、手を繋いでも良い?
瑞樹ちゃん、小さくて、
迷子になりそうだから」と言って、
指を絡めるように手を繋いだ。
何処に行こうかと考えながら歩くと、
つい、自分のペースで歩いていて、
気づくと瑞樹ちゃんが少し早足になっている。
「ごめん。
歩幅が違うから、
急がせちゃってるね?」と言うと、
「安西くん、
いつも私のこと、
チビって言うのね?」と、
唇を尖らせて言った。
その顔、
可愛過ぎて、
キスしたくなるけど、
流石にそんなこと、出来る訳がなくて、
「違うよ?
小さくて可愛いって言ってたんだよ?」と言って、
キスする代わりに気持ちを込めて、
指をギュッと握ってみた。
駐車場に入る前に、
百貨店の一階にあるいつもの薔薇専門の花屋で、
香りの良いクォーター咲きの淡いピンクの薔薇を一輪買った。
道中長いから、
短めに切って、切り口に保水剤を入れてラッピングして貰ってから、
瑞樹ちゃんに渡した。
「はい。
今日のプレゼント」
「えっ?」
「幼稚園の時も、
良くお花、観てたでしょ?」
瑞樹ちゃん自身がまるでその薔薇のように、
パァっと花が開くような笑顔を見せながら、
「嬉しい。
安西くん、ありがとう」と言った。
その笑顔だけで、
なんかもう、全てがどうでも良くよくなりそうな破壊力だった。