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月あかりの夜
第4章 駅で登場
駅についたら混んでいる。
誰しも同じで朝はぎりぎりなのである。
その人込みに流れに乗れない遅さでホームに降り立つと最後尾に並んだ。
次の次かもしれないがしょうがないと思っていると、
「おはようございます。ほんとに歩くの、遅いですね」と後ろから言われて振り返った。
「え、あ、おはようございま・・・す」と詰まったのは、例の二階の女子高生が笑っている姿を見たからだ。
カバンは持っているけど薄くて軽そうであり、胸のリボンが少しずれて曲がっている。
「どちらまでですか」と探るように眼をくりくりとして言った。
「終点のS駅までですが、・・・」反射的に返事はしたが質問の意味がつかめない。
「そうですか。わたしの方が早く降りますね、O駅です」
それで、会話は続かなかったが、電車が入線して喧騒になったのもあった。
それでも、次の電車に乗れそうな位置まで列を進むとどういう分けか彼女と並んだ。
「え、・・・」と横を見ると澄ましているのでそのままでいた。
いよいよ、ホームの注意案内とともに電車が来た。
ここで気持ちを緩めると不覚をとることになるので真剣になった。
過去何度も弾かれて乗れなかったことがあるからだ。
誰しも同じで朝はぎりぎりなのである。
その人込みに流れに乗れない遅さでホームに降り立つと最後尾に並んだ。
次の次かもしれないがしょうがないと思っていると、
「おはようございます。ほんとに歩くの、遅いですね」と後ろから言われて振り返った。
「え、あ、おはようございま・・・す」と詰まったのは、例の二階の女子高生が笑っている姿を見たからだ。
カバンは持っているけど薄くて軽そうであり、胸のリボンが少しずれて曲がっている。
「どちらまでですか」と探るように眼をくりくりとして言った。
「終点のS駅までですが、・・・」反射的に返事はしたが質問の意味がつかめない。
「そうですか。わたしの方が早く降りますね、O駅です」
それで、会話は続かなかったが、電車が入線して喧騒になったのもあった。
それでも、次の電車に乗れそうな位置まで列を進むとどういう分けか彼女と並んだ。
「え、・・・」と横を見ると澄ましているのでそのままでいた。
いよいよ、ホームの注意案内とともに電車が来た。
ここで気持ちを緩めると不覚をとることになるので真剣になった。
過去何度も弾かれて乗れなかったことがあるからだ。