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雨の降る夜は傍にいて…
第5章 秋冷え…
 63 違和感…

 二度、三度、四度と絶頂感の大波が襲ってきて、わたしは意識を翔ばしてしまう…

「はあぁぁぁ………………」

 
「うっ、おおっくっ…」

「ぁぁ…………………」

 意識が翔ぶ間際に、浩司の喘ぎを聞いた様な気がした…

「ぁ…………ぁ………」






「………ん……はっ…」

 スッと意識が醒めた時、わたしはうつ伏せで寝ており、そんなわたしに重なる様に浩司も寝落ちしていた。

 あら、珍しい…

 そうなのだ、彼が寝落ちするのはかなり珍しく、わたしの記憶によれば、付き合って3年目になるのだが、確か2度目の事である。

 それだけ浩司も燃えたのか…

 わたしはそう思ったのだが、少しだけそんな浩司の熱さに違和感を覚えた。

 たった2週間だよね…

 たかだか2週間空いただけよね…

 10代の若者じゃあるまいし…

 浩司があまりにも熱過ぎる様な気がするのだ…

 そう彼は既に40代後半の、確か47歳なのである。

 まだまだ若くて元気という事なのか…

 でも、それにしては…

 わたしはそんな僅かな違和感を心に浮かべ、少しカラダを動かした。

 あっ…

 すると、膣から白濁した彼の熱い想いの証である液体が、トロリと流れ出てきたのである。

 ちゃんとイケてはいる…

 たいがいわたしが先にイキ、寝落ちしてしまうと彼はイカずにいた。
 そしてわたしが後で起きてから唇で愛してあげる、というパターンが最近は多くあった。
 だが、今夜はちゃんとイッたようなのだ。

 やはりなんか変かも…

 やはりいつものパターンとは違い、なんとなく違和感を感じていたのである。

 それだけ激しかったということなのかな…

「う、うう……」
 すると彼は、わたしの気配を感じたのか目を覚ます。

「うう、ふうぅぅ…」
 そう吐息を漏らしながら、わたしを抱き寄せてくる。

 そして…
「あ、そうだ、明日の夜、ウチのと会うんだって…」
 と、突然、浩司は言ってきたのだ。

 ああ、これか…

 これだったのか…

 浩司の違和感の正体はこれなのか…


「うん、なんか奥様が相談があるって…」

 明日の夜、奥様から美香ちゃんの相談があるからとステーキハウスで食事に誘われていた…

 もしかして…

 もしかしたら、彼も禁断のスパイスに刺激されていたのか…




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