この作品は18歳未満閲覧禁止です
- 小
- 中
- 大
- テキストサイズ
雨の降る夜は傍にいて…
第2章 春雷
6 毎週水曜日
「今夜な…」
それは…
ただしは母子家庭であった。
父親は何年か前に交通事故で亡くなったそうだ、そして看護師の母親が必死にただしと弟の啓介くん、啓ちゃんの二人兄弟を育てていたそうである。
今夜な…
それは看護師である母親の週一回の夜勤の夜を意味する言葉、いや、ある意味、二人の中での合言葉であったのだ。
二人とも電車通学していた。
わたしは自宅から学校までは4駅、ただしは1つ手前の3駅であった。
朝は5時30分の始発に乗り、次の駅でただしが乗ってきて、二人で朝練習に通う。
帰りはマチマチなのが多いのだが、このただしの母親の夜勤の日だけは待ち合わせをして、わたしは途中下車をし、ただしの家に寄っていくのである。
ただしの家はその三つ目の駅の本当に駅前に立地しているマンションであったのだ。
そして最終電車の時間まで、ただしのマンションに寄っていくのである。
ただしの母親の夜勤の日はたまには変わるのだが、比較的水曜日の夜が多かった。
だからわたしにとっては特別な水曜日なのである…
「今夜な…」
それは…
ただしは母子家庭であった。
父親は何年か前に交通事故で亡くなったそうだ、そして看護師の母親が必死にただしと弟の啓介くん、啓ちゃんの二人兄弟を育てていたそうである。
今夜な…
それは看護師である母親の週一回の夜勤の夜を意味する言葉、いや、ある意味、二人の中での合言葉であったのだ。
二人とも電車通学していた。
わたしは自宅から学校までは4駅、ただしは1つ手前の3駅であった。
朝は5時30分の始発に乗り、次の駅でただしが乗ってきて、二人で朝練習に通う。
帰りはマチマチなのが多いのだが、このただしの母親の夜勤の日だけは待ち合わせをして、わたしは途中下車をし、ただしの家に寄っていくのである。
ただしの家はその三つ目の駅の本当に駅前に立地しているマンションであったのだ。
そして最終電車の時間まで、ただしのマンションに寄っていくのである。
ただしの母親の夜勤の日はたまには変わるのだが、比較的水曜日の夜が多かった。
だからわたしにとっては特別な水曜日なのである…