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甘い蜜は今日もどこかで
第4章 【届かない想い】





万が一に備えて常に見られている状態だ。
前までは焚き付けだ…なんて楽しんだりしていたけど今は見られているのがちょっと辛い。
ダメダメ、集中しないと。




誕生日だし、という訳ではないけれど少しだけサービスで常に近い距離感をキープしている。
黒本さんも心から楽しんでくれると良いなって、その為には私も楽しむことからだよね。




何気に久しぶりなUSJを全力で楽しむ…!




お互いキャラクターのカチューシャしたりしてアトラクション回って、チュロス食べて、写真もいっぱい撮った。
どこからどう見ても付き合いたてのカップルみたいだったと思う。




ずっと行ってみたかったマ○オも行けて大満足。
ハ○ポタエリアも繋いでいた手が汗ばむくらい楽しんだ。




「アキちゃん」から「アキ」に変えてきた黒本さんの腕を組んで歩く。
結構サラッと自然体だったから違和感なく呼び合ってる。




季節的にハロウィンナイトだったので急遽、ショップで買ったポリスのカップルコスプレを購入してもらい着替えることに。
実は事前リサーチでコレを着てほしかったみたいでご期待に添えれたなら良かったです。
黒本さんもポリス服似合ってる。




周りにはもっと本格的なコスプレしている人たちがわんさか居るからあまり目立たなかったけど全然楽しめた。
コスプレ同士で声掛け合って写真撮ってる人たちも。
人混みも凄いからガチャンと黒本さんに手錠を片方掛けてみた。




「はぐれないように」って笑ったら耳まで赤くなっちゃいましたね。
パレードを見ながら日も暮れてくる。
チラッと遠目で確認したけど、ジロウらしき人がミニ○ンのコスプレしていて笑いを堪えるのに必死だった。
溶け込めてないよって。
ぼっちってバレてて女子グループに声掛けられててテンパってるし。




そっと黒本さんの前に背を向けたまま立って手錠を引っ張るとバックハグしてるみたいになるの。
もう片方も前に回して良いですよ。
イチャイチャしてるポリスカップルしましょうか。




美しいパレードを見ながら耳元で
「ありがとう、最高の誕生日だよ」って言ってもらえた。
ギュッと手を握ってとびきりの笑顔を見せるの。
もうじき魔法が解けてしまう。
最後の一秒まで全身全霊で恋人で居させてくださいね。









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