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甘い蜜は今日もどこかで
第6章 【キミの隣に居たい】
「もう、そんな顔されたら負けを認めるしかないじゃん、今その彼氏思い出してたでしょ?」
「あ………すみません」
ヤバい、ニヤけてたかな?
今この瞬間も私たちを見て腸が煮えくり返っててくれないかな……ってちょっと本気で思ってる。
ごめんね、ジロウ。
でもちゃんとお断りしたよ、後で褒めてね。
「けどそんなすぐには諦めきれないからね?暫くは想ってるだけくらい良いよね?このアルバムが売れたらまた吉原さんにお願いして食事くらいは一緒に行こうよ、マネージャーさんも一緒で良いからさ……本当は2人きりが良いけど」
本音、だだ漏れですけど。
マネージャーさんが彼氏だとは口が裂けても言えないけどそれなら堂々と連れて行けそう。
「はい、マネージャーも一緒に行かせて頂きます」
「やっぱそうなるか〜」
「はい、ごめんなさい」
「あ〜クソ、百戦錬磨の俺が……」
「それ、自分で言います?」
「アハハ、悔しいんだから良いでしょ、これくらい」
DAiKIさんらしくおちゃらけて終わるのかと思いきや、サッと伸びてきた手は横髪を耳にかける仕草。
わざとなのか、毎回ドキッとさせられる。
「悔しいけどさ、もし、つーちゃんがその彼氏と続いて結婚する…とかなったら盛大にお祝いさせてよ、ウェディングソングくらい歌わせて」
「えっ!?そんな、めっちゃ豪華じゃないですか、結婚とかまだそんな考えてないです」
「もしも、の話だよ……俺だって考えたくないけどこの気持ちにケリつけれたらまた楽曲制作に入るから、つーちゃんの為の曲、作るよ」
からの頭ポンポン………
イケメンは何をやってもサマになる。
「だから絶対に幸せになれ、万が一破局したら今度こそ俺のところに来て」
「その万が一は多分ないです」
「そうなんだ?」
「はい、私の方が相当惚れ込んでいるので」
「うわ、今ノロケはキツい」
「すみません……でした」
「アハハ、ちゃんと断ってくれるつーちゃんもっと好きになっちゃうじゃん、冗談だけどマジで良い女だね」
これは…………効いた。
初めて言われたから。
自分でもびっくりするくらい
真っ赤になって、
DAiKIさんを困らせた。