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甘い蜜は今日もどこかで
第9章 【離れない永遠に】
速攻帰ってバスルームで繋がった。
お互い身体を洗い合って交互に攻めてどちらが先にギブアップするのか、結局ベッドまでもつれ込んで2勝1敗で私の勝ち。
「あんっ…あんっ……ジロウ、もうイってっ……明日も仕事だから…っ」
「ハァハァハァ、椿……愛してる、もうイクね?」
「うん、私も愛してるよ……んんっ…あぁ……はぁん……またイっちゃう……んんっ」
ビクンビクンと痙攣するジロウを抱き締める。
まだ肩や背中に残る傷も全部抱き締めさせて。
「ハァ……………好き」
ジロウが吐息混じりに呟く。
髪を撫でて汗ばむ額にキスをした。
またシャワー浴びなきゃ。
電話で…になっちゃうけど、婚姻届受理されましたってお互いの親に報告しなきゃね。
やっと夫婦になりましたって。
そして、この人にも。
「副社長、朝から私事にはなりますが…」と報告。
眉がピクッとされていたけど
「おめでとう」って言ってくれてとても有り難かった。
結構、傷付けてしまったと思うから。
最後まで我儘を通してしまったけど、会社では今まで通り“藤堂”で通すつもりだし何も変わったりはしない。
秘書課の皆さんにも報告出来て何より。
「契約期間の最後まで、副社長のこと、宜しくお願いします」
先輩方にそう言われて身の引き締まる思いだ。
まだ先だって思ってはいけない。
あっという間に契約期間は終わってしまう。
デスクで仕事をしている副社長を見つめて、あと何をしてあげれるのかを考えている。
パッと目が合ってこっちに来た。
「どうした?そんな見つめられたらまだチャンスがあるのかもと勘違いするぞ?」
「いえ、何だか、もう副社長はご自身の力で何事も立ち向かっていけるんだろうなって思うと少し寂しい気もして、どうしたものかな…と」
「ん?なに?逃した魚はデカかった?」
「んふふ、まさか」
「俺、まだまだ全然、チャンスがあったら藤堂さん奪おうとしてる男だってこと忘れないで居て欲しいな」
あ、久しぶりの壁ドンだ……なんて考える余裕もある。
わざとネクタイ曲げてきましたよね。
そっと手を伸ばし結び目を整えてあげる。