この作品は18歳未満閲覧禁止です
- 小
- 中
- 大
- テキストサイズ
甘い蜜は今日もどこかで
第9章 【離れない永遠に】
「絶対に恋愛感情抱いちゃダメだよって言ってた方が堕ちた時燃え上がるじゃない、お互い意識してたでしょ?別に一緒になるのに反対も何も、当人同士の気持ちあってこそなんだから合致したんなら貫き通しなさいな」
な、なななんと!?!?
2人とも開いたお口が塞がらない。
同じリアクションしちゃったもんだからまた皆に笑われた。
「え?え?え?じゃあ………2人一緒でも良いんですか?離れて仕事しなくても…?」
お腹抱えて笑う吉原さんは目尻の涙を拭いながら「夫婦だったら最強じゃない」との言葉に安心してその場で抱き締め合った。
冷やかされても今はこうしていたい。
良かった……良かった。
「ちぇ、これで本当にレンカノレン妻卒業かぁ〜」にはジロウが反応。
「絶対絶対させません!!」って力み過ぎ。
ていうか、社内恋愛普通にOKだったんだね。
そうだよね、吉原さんの会社だし。
私も秘書が終わればまた大好きな接客業が出来る。
また遠回りしちゃったかもね。
認めてもらえたからにはこの質問攻めを振り切るべく、いや、皆を黙らせるべく私はジロウの服を引っ張りその場でキスをした。
当然、シーンとなり皆の視線は私たちに集中しているわけで。
ほら、黙った。
唇が離れたら甘い声でジロウを誘うの。
「帰ろう?ジロウ」
「あ…………はい、帰ります」
テンパるといつも敬語に戻るのウケる。
「見せつけてくれるねー!」と周りは騒ぐが手を引いて吉原さんに頭を下げたら社長室を後にする。
エレベーターで興奮してる私は「皆の顔見た?」とジロウの袖をクイクイ引っ張る。
「ヤバい、椿のそういうところ堪んない」
すぐにエレベーターの扉は開くのにジロウに押し倒される。
「キスして、椿」
「ん………」
到着音が鳴って慌てて離れる2人。
でも外に出たらまた腕を組んで歩き出す。
その足で役所へ行って婚姻届を提出。
夜間受付だったけど、ちゃんと受理されました。
「すぐに抱きたい」
「夫婦になって初夜はどっちの部屋?」
「椿の部屋」
「近いもんね、んふふ」