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甘い蜜は今日もどこかで
第4章 【届かない想い】





たまに出てくる副社長の敬語。
狙ってるのか狙ってないのかわからないけど、今は酔われていると判断して良さそう。




「困ってます、困りますよ、結構我儘なので」




__アハハ!ストレートに言うね、藤堂さんからだと参っちゃうな




「あ、このまま愚痴大会でも開きます?そういや今日は秘書ではなかったので、イヒヒ」




__あぁ、どうぞ、日頃の鬱憤、聞いて差し上げましょう!




たった1本の缶ビールで酔うはずもないのに、何故か気が大きくなっちゃってクライアント相手に失態を冒す私。




「まずは私を呼び出し過ぎです、他の社員さんたちの目もあるので用事は一度にお願いします」




__はーい、でも顔見たいんだもん、じゃ、回数減らせるように頑張るね?




「はい、そうしてください、それと急に甘えてくるの何ですか、アレ……ギャップも甚だしいです、私は雇われてる身ですから規則はちゃんと守って頂かないと……この仕事、好きなんで辞めたくないです」




__それは、秘書じゃなくて……便利屋の仕事ってこと?





「そうです、僭越ながら、この仕事に誇りを持っていますので副社長がいくら他の仕事を辞めろと言われましても、それだけは聞けません……ごめんなさい」




急に黙らせてしまった。
遠回しに告白の返事を急いでしまったのかも。
どのみち伝えなければなりません。
お酒の力を借りて…なんて非常識ですね。




__えっと、うん、それはわかってるよ……藤堂さんがその仕事が大好きなんだってこと……




「はい、だからこれからもUNEEDの藤堂として宜しくお願いします」




__わかってる……わかってるよ、何て言えば良いかな、上手く言葉が見つからないけど、何事にも一生懸命な藤堂さんだからこそ惹かれてるんだ……今日は本当に、1日中どうにかなりそうだったよ、藤堂さんが誰かの妻として振る舞っているんだと思うと……声が聴けて今はホッとしてる、ごめんね、こんな話





「いえ、何でも思うこと仰ってください、愚痴大会なので」




__明後日が待ち遠しいな………早く会いたい




「んふふ、それ全然愚痴じゃないじゃないですか」




__うん、ごめんなさい………ダメ?電話だったら良いでしょ?












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