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呪われた王宮~宿命を負う聖少女の物語
第1章 樹海(呪われた王宮)
木立が揺れている。
朝露を含んだ草が足元に絡みつく。

ルナの息が静まり返った森の中で響く。
深い樹海は夜の如く光を閉じ込め、その闇の中を金色の瞳が浮かんでいる。

水色の髪をなびかせてルナは走る。
恐怖に怯えた表情で何度も振り返りながら、長い足を懸命に動かしていく。

太い襟模様のついた戦士の服に身を包んだ身体は少年のようで、敏捷に木々の間を抜けていく。だが額から流れる汗が、これまでの疲労を象徴するかの如く光っていた。
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