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呪われた王宮~宿命を負う聖少女の物語
第10章 逃亡(呪われた王宮)
「ルナッ・・ルナ・・・」
愛する男の声が聞こえる。

背中が妙に温かく柔らかだった。
心地良い感触に包まれている。

「ルナッ・・大丈夫かい・・・?」
確かにディオンの声であった。

だが、ルナは目をあけるのが怖かった。
意識を取り戻すと、再びあの地獄に引き戻されそうな気がするのだった。
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