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呪われた王宮~宿命を負う聖少女の物語
第10章 逃亡(呪われた王宮)
「ルナ・・・」

それでも愛する男の顔が見たくて、ルナは目蓋を開け金色の瞳を見せた。
薄っすらとぼやけていた焦点が合うと、そこにディオンが微笑んでいた。

「良かった・・気が付いたかい・・・?」

「ディオン・・・」
ルナは思わず男の首に手を廻すと、力の限り引き寄せた。
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