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呪われた王宮~宿命を負う聖少女の物語
第19章 始まり(呪われた王宮)
(ルナ・・・)
余りの美しさに、ディオンは声も出なかった。

端整な顔立ちはそのままであったが、急に大人びた眼差しとバラ色の頬が若者の心を引寄せる。繋がった後の余韻が、二人の身体中に心地良く広がっていた。

「アッ・・見て、ディオン・・・」
「おお・・・」

ルナのしなやかな指が示す樹海越しに、鮮やかな朝焼けが見えた。
少しも疲れていなかった。
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