この作品は18歳未満閲覧禁止です
呪われた王宮~宿命を負う聖少女の物語
第39章 ルナの魔力(アズート)
「あうっ・・・・」
ディオンの身体が大木に叩きつけられた。
「キャーッ・・・・」
ルナは悲鳴を上げて振り返ると、ディオンの剣を軽々と持った男がニヤつきながら大木に近づこうとしていた。
「ヤメテッー・・・」
ルナはディオンの身体に取り付くと、かばうようにして男をキッと睨んだ。
金色の光が更に強くなっていく。
「何だよぅ、まるっきし弱ぇじゃねぇか」
薄汚れて縮れたひげからヨダレを垂らしながら、男が近づいてくる。