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呪われた王宮~宿命を負う聖少女の物語
第39章 ルナの魔力(アズート)
「ウエヘヘヘヘヘヘヘ・・・・」

「に、逃げるんだ・・ルナ・・・」
最後の力を振り絞るディオンは必死になってルナを逃がそうとするのだが、身体が動こうとしなかった。

「だめだ、ルナァ・・・」 
かすれた声が首筋にかかる。

(大丈夫、ディオン・・・・。私に考えがあるの)
ディオンの心にルナが囁いた。

「逃げなかったのは感心だな。待ってろよ、王女様よぉ・・・。タップリ可愛がってやるからよぉ」
男が一歩踏み込んだ瞬間、ルナの瞳から閃光が走った。
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