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呪われた王宮~宿命を負う聖少女の物語
第51章 祈り(アズート)
不条理な営みが呪いを消していく。
ルナは欲情に狂うことなく、妖力を蓄えていったのだ。
美貌は一層際立ち、女神のようである。
ディオンも国で一番とも言える程の、逞しい肉体を持つようになった。
領内はおろか、遠くの国まで二人の美しさは評判になっていた。
既に呪いは解けているのかもしれない。
しかし、二人は見えない何かを恐れて「儀式」をやめる事が出来なかった。
呪いが消えていなかったら、再び愛するディオンの生気が失われてしまう。
ルナのケダモノの心が蘇る。
「過ぎ越しの儀式」を続けていれば、その日だけの地獄ですむのだ。
ルナは欲情に狂うことなく、妖力を蓄えていったのだ。
美貌は一層際立ち、女神のようである。
ディオンも国で一番とも言える程の、逞しい肉体を持つようになった。
領内はおろか、遠くの国まで二人の美しさは評判になっていた。
既に呪いは解けているのかもしれない。
しかし、二人は見えない何かを恐れて「儀式」をやめる事が出来なかった。
呪いが消えていなかったら、再び愛するディオンの生気が失われてしまう。
ルナのケダモノの心が蘇る。
「過ぎ越しの儀式」を続けていれば、その日だけの地獄ですむのだ。