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呪われた王宮~宿命を負う聖少女の物語
第51章 祈り(アズート)
「お母様・・・・」
ルナは再び祈った。
「教えて下さい、ルナはこれから、どう生きていけば宜しいのでしょうか?」
その声は空しく部屋に響き、消えていった。
五年の間、ずっとそうだったように。
ルナは力無く肩を落すと、母の手記を戸棚にしまった。
ふと、戸棚の奥にしまってあった箱に目が止まる。
ジュームの祈りの言葉で封印してある。
それは憎むべきアズートが操っていた水晶の玉であった。
何度か割ろうとしたがビクともせず、下手に埋めたり捨てたりしたらどんなタタリが起きるかもしれないので、ここに仕舞ってあったのだ。
ルナは再び祈った。
「教えて下さい、ルナはこれから、どう生きていけば宜しいのでしょうか?」
その声は空しく部屋に響き、消えていった。
五年の間、ずっとそうだったように。
ルナは力無く肩を落すと、母の手記を戸棚にしまった。
ふと、戸棚の奥にしまってあった箱に目が止まる。
ジュームの祈りの言葉で封印してある。
それは憎むべきアズートが操っていた水晶の玉であった。
何度か割ろうとしたがビクともせず、下手に埋めたり捨てたりしたらどんなタタリが起きるかもしれないので、ここに仕舞ってあったのだ。