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呪われた王宮~宿命を負う聖少女の物語
第55章 後悔(アズート)
「しっかりするんだ、マチルダ」
気がつくと僧侶の腕の中にいた。
優しく暖かい物が心を包む。
マチルダが大好きな温もりだ。
「僧侶様・・・」
涙と汗でグッショリ濡れた顔を上げた少女は、途切れ途切れに僧侶に説明した。
「そうか・・・・」
僧侶は、金色に光ったマチルダの目を見つめながら優しくいった。
「かわいそうに、マチルダ」
少女は嗚咽を上げて想いを吐き出していく。
「その男の心が・・・私に、私に」
余程怖かったのか、肩を震わせて声を絞り出している。
「もう良い、お前は何も悪くない・・・。忘れるのだ、マチルダよ」
僧侶の澄み切った念が、少女の心に粘りついた邪悪な欲望を消していく。
優しい腕に抱かれながら温もりを噛み締めていた。
気がつくと僧侶の腕の中にいた。
優しく暖かい物が心を包む。
マチルダが大好きな温もりだ。
「僧侶様・・・」
涙と汗でグッショリ濡れた顔を上げた少女は、途切れ途切れに僧侶に説明した。
「そうか・・・・」
僧侶は、金色に光ったマチルダの目を見つめながら優しくいった。
「かわいそうに、マチルダ」
少女は嗚咽を上げて想いを吐き出していく。
「その男の心が・・・私に、私に」
余程怖かったのか、肩を震わせて声を絞り出している。
「もう良い、お前は何も悪くない・・・。忘れるのだ、マチルダよ」
僧侶の澄み切った念が、少女の心に粘りついた邪悪な欲望を消していく。
優しい腕に抱かれながら温もりを噛み締めていた。