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呪われた王宮~宿命を負う聖少女の物語
第64章 匂い(アズート)
汗が止めど無く流れていた。
握り締められたシーツはマチルダの震える手の中で深い皺を作っている。
カーテンから漏れる朝の光がマチルダの金色の瞳に反射していた。
(また・・・同じ夢・・・)
マチルダの細い指はシーツを掴んだまま小刻みに震えている。
頬を伝う汗が落ちた瞬間、薄いしみを作った。
心を引き裂かれる程の恐怖がマチルダを覆い、胸の鼓動は早鐘を打っている。
男の血に染まった顔が鮮明に脳裏に浮かんでいた。
マチルダはシーツに顔を埋めると、声を殺して泣くのだった。
握り締められたシーツはマチルダの震える手の中で深い皺を作っている。
カーテンから漏れる朝の光がマチルダの金色の瞳に反射していた。
(また・・・同じ夢・・・)
マチルダの細い指はシーツを掴んだまま小刻みに震えている。
頬を伝う汗が落ちた瞬間、薄いしみを作った。
心を引き裂かれる程の恐怖がマチルダを覆い、胸の鼓動は早鐘を打っている。
男の血に染まった顔が鮮明に脳裏に浮かんでいた。
マチルダはシーツに顔を埋めると、声を殺して泣くのだった。